[栄養成分でみる]猫に犬のエサは大丈夫?

2021/06/12

雑学

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パッケージ以外の見た目がほぼ同じに見えてしまう犬猫のドライフード。
はたして猫に犬用のエサを与えても大丈夫なのでしょうか?
栄養成分の観点から紹介させてください。
大切な家族の健康寿命維持のために是非読んでいただきたいです。

結論:それダメ、ゼッタイ⁉

猫は肉食、犬は雑食です。つまり体の構造が違うので必要な栄養素も違います。
間違った餌の与え方は最悪、寿命を縮めたり病気や死亡の原因になります。

タンパク質

猫は犬に比べて1kgあたりのタンパク質の必要量が3倍必要です。人間に比べると5~6倍です。タンパク質は筋肉や血液、内臓、皮膚、被毛など身体を作る基本の栄養素です。猫がドッグフードを食べ続けるとタンパク質が不足して筋肉量やスタミナの低下、肌が弱くなる、毛の艶が悪くなるなど全体的な健康を損ないます。
逆の場合はタンパク質の摂りすぎで犬は膵炎などにかかりやすくなります。

必須アミノ酸

タンパク質を作る約20種類のアミノ酸のうち、体内で合成できないため、必ず食事から摂取しなければいけないアミノ酸があり、これが必須アミノ酸といわれるものです。種類や数は動物によって異なり、人間は9種類、犬は10種類、猫は11種類になります。犬にキャットフードは必須アミノ酸に関しては満たしてるので問題ではありません。
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アルギニン

アルギニンは、アンモニアを尿素に変換して排泄するために重要な役割を果たしています。つまり、おしっこで毒素を出すために必要になります。
アルギニンが足りないと高アンモニア血症を起こし過剰な流涎(ヨダレ)、筋肉の振戦(けいれん)および嘔吐を起こし、治療を行わない場合死亡に至ります。
また、白内障が進行する原因にもなります。
アンモニアはタンパク質の分解でできます。タンパク質が多く必要な猫にとって、アルギニンが必須な理由もこれでわかりました。

タウリン

タウリンは丈夫な心臓や視力、聴力のサポートや維持に大切なアミノ酸になります。
これが足りないと、心筋症、失明、免疫機能不全、成長遅延、繁殖機能低下(出生率の低下や先天的な異常)など、さまざまな病気の引き金になります。

まとめ

昔は猫まんまといって人間の残り飯に味噌汁や鰹節をかけたり、煮干しだったり。たしかに長生きした記憶はありません。
間違っても猫に犬用の餌を買ってくる人はいないと思いますが、危険なのはおやつとかです。人用の削り節やかまぼこだったり、特別にご褒美だなんて刺身の切り身をあげたり。牛乳をそのまま与えてしまったり。「カワイイ」だなんて言ってるだけではダメですよね。普段食べさせているものだからこそ、もう一度見直すきっかけになったら嬉しいです。
最後まで読んでくださりありがとうございます。

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